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2008年8月14日 (木)

冒険しない子供たち

■「崖の上のポニョ」を観てきた。(ネタバレ)

何だろう。控え目に表現することで大人が目を背けたいものと向き合わされる映画だと感じた。あと、この映画でオタク的な楽しみ方以外でおもしろい感想を書ける人はすごいと思う。

目を背けたいもの

その1:死
老人たち。子供の頃に祖父母に会ったときのことを思い出す。どうして自分と同じに駆け回れないのだろう。しわだらけの手に触れるのが実は怖い。そういう本能的な死に対する不安。20代になって忘れていたことを呼び起こしてくれる。

その2:罪
環境破壊。そこかしこに出てくるゴミ。今までは見えないところに捨てていた、誰かが片付けてくれていたけど、すぐにでも溢れかえる。自分には関係のない問題だけど視界にゴミがあるのは許せない。誰に責任を押し付ければいいんだろう。

その3:無鉄砲な大人
宗介のお母さん。この映画の良心のように見えてそうでもない。車の運転は荒っぽいし、交通整理(港の保守)の人の言う事は聞かない。夫婦喧嘩を子供に隠しもしない。これで宗介が「女の子が海に落ちた」と言ったときに取り合わなかったらアウトだったけど、危ういバランスを保っている人。
そして野原みさえほどコミカルでもない。
大人になってもどこか享楽的で、そんな自分に何の疑問もないけど、他人がそれをやってるのを見ると、小さな違和感が連続してしまう居心地の悪さ。

それから
この映画は中盤よくわからないところで盛り上がって、終盤ストンと終わる奇妙な構成をしている。でもこれは「AIR」で言うならDream編のみのお話なので当然かもしれない。観た人の内のいくらかはそれぞれAir編を想像するのだろうけど、宗介とポニョがセカイを閉じず、みんなと協力して困難に立ち向かったならきっと良い未来が待っているに違いない。というのがひぐらし的な最新のアプローチです。

■「スカイ・クロラ」を観てきた。(ネタバレ)

ポニョを観たならこれも観なくちゃいけないと思った。

動機のない主人公とよくわからない世界を舞台にして面白い映画を作れるのか?という難問に挑戦した意欲作。期待以上のつまらなさだった。

テーマは、
戦争なんてやったことないけどあんなのくだらないっすよ。子供の遊びっすよ。それでガキはが大人に勝てっこないっすよ。でも大人もロクなもんじゃないからそこは、な?わかるだろ?俺はわからんけど。
とか、そんな感じ。

ポニョは最初の1分でその世界を表現してたけど、こっちはそれに時間をかけた分、40分くらい長かったんだと思う。

他はあんまり書くことないけど、草薙女史はすごかった。無鉄砲で死にたがりな上に部下を殺したがり、当然信頼がなくて部下に殺されかける。絶対上司になってほしくない。バトーやトグサが喋ってようやくサマになるセリフも子供の声だから台無し。いや、これは萌えポイントか。あと、ビッチなのもポイント高い。

■「百目の騎士」を読んだ(ネタバレ)

久々に心震える糞漫画を読んだ。すごく良い。

昔、電撃萌王か帝王か何かで読みきり(?)を描いた漫画家さんの原作つき連載。読みきりの絵が鬼気迫るものがあったのでちょっと気になってたんだけど、2巻の表紙が良かったので1巻とまとめて買ってみた。ちなみに2冊で打ち切り完結。今回の絵はあまり鬼気迫らない。

軍隊内の鉄建制裁がテーマ。というわけではないんだけど、そればっかりやってる。

組織内の理不尽な暴力が気に食わず、主人公補正をいいことに目上や他所の人間を殴りまくるわレイプするわ遣りたい放題の主役。
自分は非力なので頭脳プレーで主人公をけしかけるヒロイン。
そんな2人にはいつしか奇妙な信頼関係が生まれ・・・という吐き気がする内容。
こいつらは鉄拳制裁がなくても組織内のあらゆるものが気に食わずケンカしまくるに違いないし、誰にもケンカを売られなかったら当然のごとくその矛先を弱い者に向けるであろうことが容易に想像できる史上最低の主役コンビである。

ただ、この後どんなふうにでも物語が広がっていく可能性があるのが良い。主役に倫理観がないからどんな糞ったれな事だってできるし止める人間もいない。まさにフリーダムといったところ雑誌廃刊に伴い打ち切り。続きを読みたいなぁ。

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